長い時間を分かち合った友がいる。風流に心が染まっていて見ていても飄々として楽しい。
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室町幕府と縁の深い傾奇者として名をはせた足利氏が最後に暮らした街で育った。そんな理由で、暮らした街の匂いがどことなく染みついているのかもしれない。
その後、乱世は過ぎ安定した徳川幕府に移ったので、街には足利氏が好んだ風流を好む市民感覚はなくなって行って、民を差別化する士農工商政策がとられた。
安定と言うと聞こえはよいが、その実は五人組なる相互監視の組織や身分の差別化など実にひどい不平等社会を構築した時代でもあった。

彼の故郷は幸い土地も豊かで実りも多く、天然で穏やかな漁場にも恵まれ海産物も大量に獲れ、周辺の町や村の交易の中心地だったから、そんな街の成り立ちが縁でご両親は九州から移り住んできたのだろう。
そんな街で育った彼は、不思議と故郷の源流を流れる「真言宗」とは縁がなく、風流とも縁のない東京の大学へと進んだ。
ご両親の影響も多分にあったのだろう。いつも人生を見つめて生きている。主体的に生きている。

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幼いころから仏と生きる道を選んで、精進し修業し道を説いている。

「あるがままに」と言えば聞こえはよいが、実は「なんくるないさ」精神が染みついている私とは対称的な魂の有り様な気もする。
だから一緒に呑んで馬鹿を言ったり、笑ったり、揶揄しあったりするのが好きだ。

齢(よわい)5周りを過ぎて、いよいよ彼岸の思いを膨らませてくると、魂を昇華させようと、祈りで世の平和と安全と繁栄を成し遂げようと日々精進しているそうだ。
そんな彼も最近は少し艶に興味を持ち始めたようで嬉しい。