SPSは扱い易い「シグナル」のひとつだ。
基本的な要件は誰でも知っている。その割には、応用や変形が知られていない事もあり、よく間違った説明をしているプレイヤーも多く見かけるね。
基本要件はひとつ。
返す(ラフさせる)ときに、「高い」カードを出したら「ハイアーランク」、「低い」カードを出したら「ローアーランク」
勿論「カーディング」が逆なら意味も逆になる。これはシグナルと言うより「伝達手段の逆さま」だから、やっていることは裏返っているだけで同じだ。
昨日東中野でプレイしたときに、奇妙なシグナルを思い出したので紹介しよう。
その前にSPS変形の確認もご一緒に紹介しておこう。
変形版「1」 取る順番で「ハイ」か「ロー」の代わりにする。
S W N E
1NT P 4 P 1NT=13~15
4 /// 4→4
AKQT32
7642
632
875
85 AK9
K43
K7653
QJT
あなたはWにいて、「8」をリード。パートナーは2巡勝って、「9を返して切らせた」
ディクレアラーは「QJT」とフォローする。
よく見ていると「9」は高いほうを返しているからと、「ラフ」した後で「3」を
リードした。
「3」で後ろから飛び込んだので一巻の終わりだ。
全体のハンドはこちら
AKQT32
7642
632
975 J
85 AK9
K43 JT65
K7653 QT842
864
QJT3
AQ7
AJ9
比較のハンド② (ビッド、コントラクトは同じ)
AKQT32
7642
632
975
85 AK9
K43
K7653
QJT
あなたはWにいて、「8」をリード。パートナーは2巡勝って、「9を返して切らせた」
ディクレアラーは「QJT」とフォローする。
よく見ていると「9」は高いほうを返しているからと、「ラフ」した後で「3」を
リードした。
「A」で勝ったパートナーはもう一度「3」を出し、また切れた。
「ナイスディフェンス」で「-3」になった。
全体のハンドはこちら
AKQT32
7642
632
975 J
85 AK93
K54 A98
K7653 T9842
864
QJT
QJT7
AQJ
①と②を比較するとシグナルとして出された「9」には違いが見当たらない。
①場合は「K」「A」「9」と出して、こちらからエントリーを「」ではないと知らせるべきだった。「無いのかもしれないが・・・」
②場合は「A」「K」「9」と出して、こちらからエントリーは「」だと知らせるべきだった。
だから ラフさせた「9」の大きさには関係が無いと分かる。「SPS」は『取る順番』によって決まっている訳だ。
変形版「2」 カバー or NOT で「ハイ」か「ロー」の代わりにする。
S W N E
P
P 4 4 P
P DBL ///
OLは「9」、あなたは「A」で勝って「」をリターン。パートナーは「K」
を捕まえながら「A」で勝って、「2」を出した。
状況は以下のとおり。
AQ
AQT865 92
3 A
J765
963
J73
J8742
Q9
あなたはディクレアラーのハンドが「K4」であることを知っている。ダミーの「7」に「8」をカバーしようと、「6」でカバーしまいとディクレアラーから「K」が出てくると知っている。
なので・・・
不必要にカバーすれば「ハイアーランク」、しなければ「ローアーランク」をリードするように求めている。
勿論パートナーには必要なときに「カバー or NOT」をしたかどうか後で思い出して頂くしかない。
「K」に取られた後で
ディクレアラーは「Q」でダミーに入り、「3」を出したので「A」で上がり「Q」を出してパートナーに切らせた。
切らせるときのカードは「Q」に限定される(ルーザーONルーザーにならないように)から、SPSを出すことが出来ない。
「なぜディクレアラーの『K4』を知っていながら、カバーしても しなくても同じなのに、わざわざカバーしたんだろう?」と思い出してもらえば成功だ。
だから「」の2巡目に『カバー or NOT』で「SPS」を出しておいたと言う訳だ。
「」を「Q」でラフれば「K」に対してアッパーカットになるので、
「JT8」で2勝出来る。
全体のハンドは以下のとおり
K7542
K4
K
AK863
AQ JT8
AQT865 92
3 AQT965
J765 T4
963
J73
J8742
Q9
「」のラフが見込めないか、効果が期待できないときはの2巡目には「カバーしない」方がよい。
「」を出せば今取られるか、「トランプ=」の3枚目でダミーに入られて、結局エスたった「」を取られることになる。
そのときはこんな配置だろう。
KQ7542
K4
K
AK86
A JT8
AQT865 92
3 AQT965
J7653 T4
963
J73
J8742
Q9
基本的な要件は誰でも知っている。その割には、応用や変形が知られていない事もあり、よく間違った説明をしているプレイヤーも多く見かけるね。
基本要件はひとつ。
返す(ラフさせる)ときに、「高い」カードを出したら「ハイアーランク」、「低い」カードを出したら「ローアーランク」
勿論「カーディング」が逆なら意味も逆になる。これはシグナルと言うより「伝達手段の逆さま」だから、やっていることは裏返っているだけで同じだ。
昨日東中野でプレイしたときに、奇妙なシグナルを思い出したので紹介しよう。
その前にSPS変形の確認もご一緒に紹介しておこう。
変形版「1」 取る順番で「ハイ」か「ロー」の代わりにする。
S W N E
1NT P 4 P 1NT=13~15
4 /// 4→4
AKQT32
7642
632
875
85 AK9
K43
K7653
QJT
あなたはWにいて、「8」をリード。パートナーは2巡勝って、「9を返して切らせた」
ディクレアラーは「QJT」とフォローする。
よく見ていると「9」は高いほうを返しているからと、「ラフ」した後で「3」を
リードした。
「3」で後ろから飛び込んだので一巻の終わりだ。
全体のハンドはこちら
AKQT32
7642
632
975 J
85 AK9
K43 JT65
K7653 QT842
864
QJT3
AQ7
AJ9
比較のハンド② (ビッド、コントラクトは同じ)
AKQT32
7642
632
975
85 AK9
K43
K7653
QJT
あなたはWにいて、「8」をリード。パートナーは2巡勝って、「9を返して切らせた」
ディクレアラーは「QJT」とフォローする。
よく見ていると「9」は高いほうを返しているからと、「ラフ」した後で「3」を
リードした。
「A」で勝ったパートナーはもう一度「3」を出し、また切れた。
「ナイスディフェンス」で「-3」になった。
全体のハンドはこちら
AKQT32
7642
632
975 J
85 AK93
K54 A98
K7653 T9842
864
QJT
QJT7
AQJ
①と②を比較するとシグナルとして出された「9」には違いが見当たらない。
①場合は「K」「A」「9」と出して、こちらからエントリーを「」ではないと知らせるべきだった。「無いのかもしれないが・・・」
②場合は「A」「K」「9」と出して、こちらからエントリーは「」だと知らせるべきだった。
だから ラフさせた「9」の大きさには関係が無いと分かる。「SPS」は『取る順番』によって決まっている訳だ。
変形版「2」 カバー or NOT で「ハイ」か「ロー」の代わりにする。
S W N E
P
P 4 4 P
P DBL ///
OLは「9」、あなたは「A」で勝って「」をリターン。パートナーは「K」
を捕まえながら「A」で勝って、「2」を出した。
状況は以下のとおり。
AQ
AQT865 92
3 A
J765
963
J73
J8742
Q9
あなたはディクレアラーのハンドが「K4」であることを知っている。ダミーの「7」に「8」をカバーしようと、「6」でカバーしまいとディクレアラーから「K」が出てくると知っている。
なので・・・
不必要にカバーすれば「ハイアーランク」、しなければ「ローアーランク」をリードするように求めている。
勿論パートナーには必要なときに「カバー or NOT」をしたかどうか後で思い出して頂くしかない。
「K」に取られた後で
ディクレアラーは「Q」でダミーに入り、「3」を出したので「A」で上がり「Q」を出してパートナーに切らせた。
切らせるときのカードは「Q」に限定される(ルーザーONルーザーにならないように)から、SPSを出すことが出来ない。
「なぜディクレアラーの『K4』を知っていながら、カバーしても しなくても同じなのに、わざわざカバーしたんだろう?」と思い出してもらえば成功だ。
だから「」の2巡目に『カバー or NOT』で「SPS」を出しておいたと言う訳だ。
「」を「Q」でラフれば「K」に対してアッパーカットになるので、
「JT8」で2勝出来る。
全体のハンドは以下のとおり
K7542
K4
K
AK863
AQ JT8
AQT865 92
3 AQT965
J765 T4
963
J73
J8742
Q9
「」のラフが見込めないか、効果が期待できないときはの2巡目には「カバーしない」方がよい。
「」を出せば今取られるか、「トランプ=」の3枚目でダミーに入られて、結局エスたった「」を取られることになる。
そのときはこんな配置だろう。
KQ7542
K4
K
AK86
A JT8
AQT865 92
3 AQT965
J7653 T4
963
J73
J8742
Q9
「一字」違うだけだけど・・・ 意味は近いね
♪♪ ダメ ♪♪ ダメ ♪♪ ダメダメよ! ♪♪
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